2013年11月2日土曜日

今まで敢えて詳細を書きませんでしたが、

作・演出の酒谷一志さんとの馴初めをご紹介をさせていただきます。
かがみ屋の本公演に際して作・演出と、それ以外のあらゆるところで
言葉では尽くせないほどの深いご思慮と、助力をいただいたことに深い感謝を込めて。


酒谷さんと僕の個人的な出会いは、およそ10年前に遡ります。
最初に出会ったのは酒谷さんの主宰されていた劇団の公演。

共通の知り合いの役者さんから声をかけられて本番最終日の、
受付手伝いの、更に手伝いのようなことをして、
公演の打ち上げで前日から継続していた二日酔いから回帰して再度、
お酒がまわってきたころで少しだけ話をしたように思います。

話そのものはそれほど濃い内容だったとは記憶しておりませんが、
暫くたってから偶然、再度お会いすることがありました。

僕は観客だったはずですが、朝まで飲み放題の報酬とか、
そんな理由でバラシの手伝いをしていたときに
スタッフとして携わっていた酒谷さんと、たまたま同じ作業をしていた時のことです。

「たこ焼きって好き?
 じゃあ今度、たこ焼きパーティやるから参加しない?」
みたいな軽いノリで

『長いセリフとか好き?あ、そっか苦手なんだ~。そっかそっか。
 で、今度芝居やるんだけど
 ラストに3ページくらいの長いセリフがある主役で出ない?』
と言われました。

そこからはどう転がったか覚えてませんが、
出演が決まり当然の如く色んなことがあり、絶対に忘れられない舞台になりました。
主役という立場も初めてでしたけれど、宣言された通りラストには長いセリフがあり、
強い思いを吐露するシーンで
呼吸の箇所と回数を指定される演出をつけられたのは生涯初で御座います。

今でこそ偉そうに書きまが、『個人的な感想として」という前提で納めますけれど・・・
作家として、とても繊細で愛しい戯曲を書き
演出家として、役者個人の意識していない生理的なところまで汲んで
「表現」に昇華する才能を持っている方だと思っています。


そんな酒谷一志さんの戯曲で「かがみ屋」の本公演をやらせていただきました。

酒谷さんの主宰する「613」に僕が出演させていただいたのもありましたし、
直接的な関わりが全てではなかったけれど、
実は、3人とも酒谷さんと遠くない相関関係だという事実が浮上したことも重なり

参謀の春口ゆめ嬢が「素敵な思いつきをした時の、とても嬉しそうな笑顔」を浮かべて
『酒谷さんに作・演出をやってもらえないかしら・・?』と言い出しました。
まさに電光石火の速さで主宰の鶴田まや嬢がその場で電話し、
即座に決めてしまうという見事なコンビネーションが決まりました。
僕は息を殺して震えているだけでしたけれど。

まだヨチヨチ歩きさえできない、生まれたてのユニットを
この公演まで引っ張って下さったのは
他でもない、酒谷さんの人徳と素敵な戯曲があってこそだったと思います。

そこに集って客演して下さった魅力あふれる役者さんがいて、
とても素敵なスタッフさんがより一層、素敵な舞台に仕上げてくださいました。


自分たちの公演のことをこんなにベタ褒めして恥も外聞もないようですが、
今回だけと思っています。そしてもう少しだけお付き合いください。
とてもとてもたくさん。
酒谷さんはじめ、多くの方に迷惑をかけたり、手伝っていただいて、
横道に逸れながら補助していただいて、やっと出来た事ですし
出来なかったことや、足りない部分を上げたらキリがないのが実状です。

でもだからこそ、とても素敵な公演が出来たことを
お客様に観ていただけたことを誇りに思っています。
次回のかがみ屋も、
質の高い人間ドラマを提供できるように前に進みたいと思う所存です。

御来場いただいたお客様も、
日程や天候の都合でいらっしゃれなかった方も
ブログだけ読んで下さっている方も。
案内メールを受け取って下さった方も。
分け隔てなく、ひとえに大きな愛を込めて深謝で御座います。

かがみ屋、ブログも公演活動も、まだまだ続きます!

0 件のコメント:

コメントを投稿